この症状について
体外衝撃波疼痛治療は足底筋膜炎などの腱付着部症で悩む方のために、当院が北陸地方で先駆けて導入した最新最先端の治療法です。 ヨーロッパを中心に普及し、多くの疼痛性疾患の除痛を目的とした治療に応用されています。欧米ではスポーツ選手を中心に、低侵襲で安全かつ有効な治療法として使用されています。当院では、デュオリスSD1(ストルツメディカル社)体外衝撃波装置を完備しています。
現在のところ、体外衝撃波疼痛治療の保険適応は難治性の足底腱膜炎のみですが、テニス肘(上腕骨外側上顆炎)、アキレス腱付着部炎や肩関節石灰性腱炎などの慢性腱障害、疲労骨折や骨折遷延治癒も国際衝撃波治療学会(ISMST)では治療対象としています。
非連続性の圧力波である衝撃波を皮膚の上(体外)から患部に照射する方法で、痛みを感じとる自由神経終末という部分を変性させ、痛みを伝える物質を減少させたり、組織再生因子の増加や血管の再生を促進させたりすることで慢性的な痛みを改善する治療です。
この疾患の治療方法
治療の特長
1回の治療時間は10~15分
2週間程度おいて、2回目の照射を行います。一連として治療は2~3回の照射を行います。
治療に麻酔は不要
治療中は軽度の痛みを伴いますが麻酔は不要です。
傷痕が残らない
外来通院で治療が可能
治療後には治療然と同様すぐに歩行が可能です。
質問と回答
Q1.衝撃波とは何ですか?
衝撃波とは高出力の音波です。
医療の領域では、衝撃波は1980年代から腎結石を破砕する際に使用されました。
デュオリスSD1での疼痛治療においては結石破砕装置の約10分の1の出力が使用されています。
衝撃波は痛みの部位に照射され、そこに治療効果を生じさせます。
Q2.治療に痛みは伴いますか?
治療中は痛みを多少伴います。
患者様が我慢できる範囲で出力を上げていきます。
低レベルでの照射に耐えられない方は、途中で治療を中断する場合もあります。
Q3.治療効果はどのくらいですか?
体外衝撃波による治療は、完全なる除痛を保証するものではありません。
また患者様により治療効果や治療期間が異なります。
平均的治療効果は、60~80%と報告されています。
Q4.考えられる副作用は何ですか?
基本的に副作用はありませんが、以下のことが起こる可能性があります。
■治療中・治療後の疼痛
■治療部位の腫脹、点状出血
■感覚異常、知感低下、神経痛等神経障害
■湿疹
※いずれも数時間~数日で軽快します。
費用について
保存療法を長期間受けても効果のない「難治性の足底腱膜炎」に対して、保険適用が認められました。「難治性の足底腱膜炎」以外で治療をされる方は、自由診療になります。
体外衝撃波疼痛治療の負担金は下記のとおりです。
保険診療(難治性足底腱膜炎に対する治療)
3割負担の方:15,000円(一連につき)
2割負担の方:10,000円(一連につき)
1割負担の方: 5,000円(一連につき)
*初診料・再診料・検査料は別途かかります。
*『一連』とは2週毎で3回の照射のことを言います。
例)3割負担の場合
0回目 初診料(または再診料)+検査料等(レントゲン・MRI等)
(※この時に体外衝撃波疼痛治療の予約を取ります)
1回目 再診料+体外衝撃波治療料(15,000円)
2回目 再診料+体外衝撃波治療料(0円)
3回目 再診料+体外衝撃波治療料(0円)*痛みが残っていれば施行
自由診療(テニス肘、アキレス腱炎、疲労骨折などに対する治療)
1回目照射 15,000円(税抜)
2回目以降照射 5,000円(税抜)
例)自由診療の場合
0回目 初診料(または再診料)+検査料等(レントゲン・MRI等)
(※この時に体外衝撃波疼痛治療の予約を取ります。照射を行わないので保険診療です。)
1回目 体外衝撃波治療料(15,000円+税)
2回目 体外衝撃波治療料(5,000円+税)
3回目 体外衝撃波治療料(5,000円+税)*痛みが残っていれば施行